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製造業DXの失敗しない進め方とは?具体的なステップと事例を紹介!

製造業DXの失敗しない進め方とは?具体的なステップと事例を紹介!

製造業DXを失敗せず進めるためには正しい進め方を理解し、外部パートナーと協力して実現する「共創」の形が重要となります。本記事では失敗しないDXの進め方である6つのステップについて、アウトソーシングテクノロジーと京セラ様のDX共創事例と共に紹介します。

DX(デジタルトランスフォーメーション)は、企業がデジタル技術を活用してビジネスを最適化し、競争力を高めるにあたって必要不可欠なものですが、経営レベルのマネジメントに加え、現場レベルでの業務理解、デジタルテクノロジーへの知見と幅広い知識が求められます。このハードルの高さから、DXに舵を切りツールを導入したものの、うまく運用できず頓挫してしまうといった失敗事例が後を絶ちません。

本記事では、幅広い知見に加え時間とコストを要するDXプロジェクトを失敗せずに進めるためのポイントを、弊社の支援事例にもとづいて解説します。

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは

DXとは、デジタル技術を活用してビジネスモデルを変革し、新たな価値を創造するプロセスです。デジタル技術の例としてはクラウドコンピューティング、ビッグデータ、AI、機械学習、IoTなどがあげられ、これらのテクノロジーを駆使したデータの収集、分析、活用を通じて、業務の効率化、人材配置の最適化、商品・サービスの品質向上といった付加価値を創出します。

DXの本質は単に新しいテクノロジーの導入により、企業の文化、運用、顧客体験、市場戦略を根本から「変革する」点です。したがって単にツールを導入し作業を効率化するだけでなく、いかに業務プロセス自体を見直すか、人員配置や役割分担の最適化を通して組織全体を変えていくかといった点に主眼が置かれています。

DXの失敗例とその要因

DXは多くの企業にとって重要ですが、取り組んだものの失敗してしまう企業も少なくありません。コストだけが増える、あるいはプロジェクト自体が頓挫してしまうといった失敗に至ってしまう企業にはどのような共通点があるのでしょうか。

「とりあえず」でツールを導入する

DX失敗の代表例が、「とりあえず」でツールを導入した結果うまく運用できず、業務負担はそのままコストだけが増えてしまうといった場合です。具体的な目標や戦略を定めずにツールを導入してしまうと往々にして、後になって使い勝手がよくなかった、目標にとって最適なツールではなかったというトラブルが生じます。

重要なのは、まず自社で解決すべき課題とその優先度を明確にすること。そのうえで課題解決に最適なツールを分析し、選定することです。また、導入したツールが現在の業務プロセスや企業文化に適合しているかどうかを評価し、ツールの仕様を検討する、あるいは逆にツールに合わせて業務プロセスを見直すといった対応も必要になるでしょう。

業務の状況や成果が可視化できていない

DXは業務プロセスを効率化し生産性を高めますが、多くの企業では業務の状況や成果が適切に可視化されていないため、どれだけ改善できたのか、またそれがどの程度のコストパフォーマンスを発揮しているのかが分かりにくい状況にあります。このような状況では、そもそもの成功/失敗の判断も曖昧となり、DXを継続的に進めていくことは困難でしょう。一時的ではない、継続的なDXの成功に向けては、進捗状況やKPIをリアルタイムで追跡できることが不可欠です。

DXに詳しい人員がいない

DXプロジェクトの成功にはデジタル技術に精通した人材が欠かせませんが、専門知識を持つ人材を確保できている企業は多くありません。マネジメントスキルや業務理解が十分であっても、プロジェクトの計画から実行、維持管理に至るまでの各段階で発生する技術的な問題を解決できなければ、失敗のリスクは高まります。

DXを本格的に進める場合、必要に応じて外部の専門家、あるいは内部で十分な教育を行ったDXの専任担当を置くべきでしょう。また、組織内でDXに関する知識共有を促進し、全社的なITリテラシーの向上を図ることも重要です。

失敗しない製造業DXの進め方

それではここまでに述べた失敗例に陥らないためには、どのようにDXを進める必要があるのでしょうか。以下、DXの進め方を6つのステップに分け、段階的に解説していきます。

①DXの目標・解決したい課題の明確化

DXの最初のステップは、明確な目標設定と課題の特定です。企業が直面している問題や改善すべき点、たとえば生産効率の改善、コスト削減、顧客満足度の向上など、具体的な目標を設定する必要があります。同じ生産効率の改善であっても、製造量の増加と不良率の抑制であればアプローチが異なるため、可能な限り現状を掘り下げて目標を設定しましょう。

また、これらの定量的な指標以外にも、「社員の負担を軽減する」「革新的なサービスを生み出す」といった、全社的なビジョンや経営戦略に通ずる訂正的な目標も定めておくと、最終的なゴールをより明確にイメージできます。

②業務の棚卸し

課題と目標を設定したら、次は業務プロセスの見える化と分析です。業務が属人化している企業では、ある作業者が行っている業務の全てを管理者も把握できていないといった状態が少なくありません。ツールを導入する前に、今の業務がどのようなプロセスで行われているのか、課題が生じている業務はどこで、どのような問題が生じているのか、作業者の意見やフィードバックを得つつ見定めましょう。

③ツールの選定と導入

課題となっている業務とその問題点を明確にして初めて、必要な技術やツール、重視すべき機能が浮き彫りとなります。

ツールの選定に際しては機能の他にも従業員の使いやすさ、システムの拡張性、サポート体制など多くの要素を考慮する必要があり、適切なツールを判断するのは難しいものです。しかし業務プロセスと課題を把握できていれば、機能や拡張性がどれだけ必要となるのかを判断する助けとなるでしょう。

とはいえ、従業員の使いやすさやサポート体制はツールを使用してみないとわからない部分もあります。ツールベンダーにデモを依頼する、相談の過程で導入実績を確認することで、ベンダーの業界や製造工程に対する理解度を測るといったアプローチもポイントとなります。

④運用

ツールを導入した後は、社内で適切に運用され、効果を発揮するような体制作りが重要です。従業員が新しいツールに早期に慣れるようなマニュアルや、従業員によってツールの運用方法がばらつくことを避けるルール作り、質問や問題が発生した場合に速やかに回答できるヘルプデスク体制などを整えることで、運用を促すことができます。

運用においてはポジティブな意見だけではなく、使いにくさや機能の不足などネガティブな意見もあがるものです。特にネガティブな意見を把握できていないと、徐々に運用が滞り、ツールを導入しているけど使われていない…といったことになりかねません。ツールをカスタマイズして対応するのか、あるいはツールの機能を最大限活用できるよう業務プロセス自体を変更するのか、いずれかにより業務とビジネスのギャップを埋めていきましょう。

⑤評価と改善アクション

ツールの運用後は成果を定期的に評価し、改善アクションを講じることが必要です。導入前に設定した目標に対してKPIを設定し、目標は達成できているのか、効果は出ているのか進捗を確認します。評価結果をもとにプロセスの改善やシステムの最適化を図ることで、改善効果をより高めつつ、新たに生じた課題点への対応や、次なる改善へ向けた準備を進めていきます。

⑥DXのさらなる展開

DXは一部の業務改善で完結するものではありません。初期の成功を踏まえて、さらなる改善の余地を探求し、業務全体へと効率化の領域を広げることが求められます。

効率化領域の広げ方としては、同じような業務を行っている他の拠点や部門へと広げる「ヨコの展開」と、ツールを導入した前後の工程へと広げる「タテの展開」の大きく2つの方向性があります。まずは比較的対応しやすいヨコの展開からスタートし、ツールの導入を踏まえて生じた新たな課題や改善余地を踏まえつつタテに展開するといった進め方が良いでしょう。

京セラ×アウトソーシングテクノロジーのDX共創事例

実際にここまでに紹介した進め方でDXを実現した弊社の支援事例を紹介しましょう。

京セラ様とのDXにおいては、弊社が一方向的にツールの導入やコンサルティングを提供するのではなく、京セラ様の課題や目標から共に最適な形を模索していく「共創」の形でプロジェクトを進めました。

具体的には、「数年後に大量の定年退職を控え、若手従業員の業務改革の必要が生じている」といった京セラ様の課題に対し、「物流拠点の現場業務」、その中でも受け入れ業務と出荷業務を効率化することを第一の目標とし、スマートグラスとリングスキャナーを活用した事例となります。

これにより、荷物の検品作業やピッキング作業の効率が向上し、作業時間の削減と拠点の拡大が実現されました。

講演動画では、より詳細な説明を交えて、効率化とDX推進のポイントについて解説しています。DXを進めていきたいとお考えの方にとって、前述したDXの進め方をより明確にイメージできる内容となっていますので、ぜひ一度視聴してみてください。

【動画解説】京セラ×アウトソーシングテクノロジー《現場のDX》共創事例のご紹介 ~現場主導で進めるDXの「始め方」と「広げ方」~

DX成功の鍵は「進め方」と「共創」にあり

DXを成功させるためには、「ひとまずAIを活用したい」「ツールを導入すれば効率化できるだろう」といった漠然とした考えではなく、確かな課題意識とそれに対する目標設定を持ってプロジェクトを進めなければなりません。単なるツール導入に囚われたプロジェクトはツールベンダーに依存してしまい、失敗のリスクが高いことを肝に銘じておきましょう。

このようにDXにおいては内製的なアプローチも求められるのですが、進め方を理解したとしても、IT人材の不足などもあり、順調に進めるのは難しいものです。

このような場合にこそ、企業と外部のパートナーと連携し、共同で問題解決や新しいビジネスモデルの開発に取り組む「共創」の形が重要となります。外部のパートナーから得られる新たなアイデアや視点と、自社業務に対する知識や経験を組み合わせることによって実現できるのがデジタルトランスフォーメーション、文字通り「変革」なのです。

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