酒造業のランキング

 2019.04.10  株式会社アウトソーシングテクノロジー

国内では縮小傾向にある酒造業市場も、海外では日本産酒類の人気が上昇しており、海外市場で販路拡大に成功した企業や、ビジネスチャンスをうかがっている企業が多く存在します。きっとこの記事を読んでいる酒造業界に従事する方々も自社の繁栄に貢献したいと思っていることでしょう。

本稿では、そんな酒造業における売上ランキングを、帝国データバンク(TDB)が2017年に発表した「清酒メーカーの経営実態調査」と「焼酎メーカー売上高ランキング(2017年)」からご紹介します。そして、そのランキングから経営に役立つヒントをご確認いただければ幸いです。

ranking-of-brewing-industry

清酒業界における売上ランキング

それではさっそく、清酒業界における売上高ランキング上位20社(2016年度)をご紹介します。

順位 前年 企業名 主力ブランド 決算年 決算月 売上高
(百万円)
前年度比
(%)

1

1

白鶴酒造株式会社

白鶴

2017

3

34,808

0.7

2

2

月桂冠株式会社

月桂冠

2017

3

27,387

2.9

3

3

宝ホールディングス株式会社

松竹梅

2017

3

24,822

0.3

4

4

大関株式会社

大関

2017

3

16,376

2.5

5

5

日本盛株式会社

日本盛

2017

3

14,770

0.1

6

6

株式会社小山本家酒造

金紋世界鷹

2016

9

11,358

0.1

7

7

菊正宗酒造株式会社

菊正宗

2017

3

11,018

1.7

8

11

旭酒造株式会社

獺祭

2016

9

10,803

65.3

9

8

黄桜株式会社

黄桜

2016

9

10,000

2.9

10

9

オエノンホールディングス株式会社

大雪乃蔵

福徳長

2016

12

9,105

9.8

11

10

朝日酒造株式会社

久保田

2016

9

8,589

3.2

12

13

八海醸造株式会社

八海山

2016

8

6,169

4.9

13

12

辰馬本家酒造株式会社

白鹿

2017

3

6,063

5.1

14

15

菊水酒造株式会社

菊水

2016

9

5,452

0.0

15

14

合資会社加藤吉平商店

2016

6

4,829

-

16

18

剣菱酒造株式会社

剣菱

2017

3

4,300

0.0

17

17

小西酒造株式会社

白雪

2017

3

4,085

7.4

18

16

沢の鶴酒造株式会社

沢の鶴

2017

3

3,980

12.6

19

19

中埜酒造株式会社

國盛

2016

6

3,00

2.6

20

20

清州櫻醸造株式会社

清州桜

2016

6

3,500

2.8 

誰もが知る企業が上位を締める中、注目すべきはランキング8位で売上高が前年度から65.3%の増収となった旭酒造株式会社です。同社は過去に、酒造りの最高責任者である杜氏(とうじ)に逃げられたという経験から新入社員でも酒造ができるよう酒造工程を平準化し、設備投資を積極的に行うことで四季醸造を実現し、海外でも大変評価の高い純米大吟醸酒「獺祭(だっさい)」の製造販売を行っています。都内では獺祭が楽しめる飲食店がすでに200店舗を超えており、アンテナショップが展開されているほど成長しています。

また、旭酒造株式会社に限らず、いずれの酒造会社も前年度より増収しているため、清酒業界の盛り返しが見られます。

次に、日刊経済通信社が調査した「2007年清酒メーカー上位 20社出荷状況」から、過去の清酒メーカーランキングを見てみましょう。

なお、2016年は売上高、2007年は出荷状況と違いはありますが、傾向を確認するためするためであることをご了承ください。

※石数とは:
酒の単位。酒造メーカーがどのくらい酒を生産しているかを表す単位です。1石は180リットルで、一升瓶なら100本分になります。
順位 企業名 主力ブランド名 石数

1

白鶴酒造株式会社

白鶴

342,500

2

月桂冠株式会社

月桂冠

288,300

3

宝ホールディングス株式会社

松竹梅

257,000

4

大関株式会社

大関

221,000

5

日本盛株式会社

日本盛

163,300

6

株式会社小山本家酒造

金紋世界鷹

134,000

7

黄桜株式会社

黄桜

120,000

8

オエノンホールディングス株式会社

大雪乃蔵
福徳長

118,077

9

菊正宗酒造株式会社

菊正宗

110,500

10

小西酒造株式会社

白雪

84,730

11

辰馬本家酒造株式会社

白鹿

75,300

12

清州櫻酒造株式会社

清州桜

71,389

13

沢の鶴株式会社

沢の鶴

61,600

14

剣菱酒造株式会社

剣菱

49,926

15

朝日酒造株式会社

久保田

45,418

16

菊水酒造株式会社

菊水

36,067

17

秋田酒類酒造株式会社

高清水

29,787

18

秋田銘醸株式会社

爛漫

27,861

19

立山酒造株式会社

立山

25,549

20

株式会社三宅本店

千福

14,750

2017年の約10年間では、上位6位までの順位に変動はありませんが7位以降には大きな変動もあります。2007年にはなかった清酒メーカーが2016年には3社ランクインしており、いずれの清酒メーカーも国内だけでなく海外でも高い人気を集めているブランドであるというのが特徴です。特に旭酒造株式会社に関しては、地域で4番目の弱小酒蔵だったということを考慮すると、やはり高品質な商品によるブランド力強化と、海外展開が大きな勝因になることを表しています。

酒造業のための経営指針ガイド
三酒の神器 パンフレット

焼酎業界における売上高ランキング

次に、焼酎業界における売上高ランキングをご紹介します。

1位. 霧島酒造株式会社 売上高682億5,100万円(前年比4.9%増)
2017年(1月期から12月期)における全国の焼酎メーカーの売上高ランキングでは、霧島酒造が6年連続トップとなっています。2018年には発売から20周年を迎えた「黒霧島」を主体として、ロングセラーの「霧島」をリニューアルした「白霧島」が知られ、芋麹で醸造する「吉助」シリーズなども展開しています。2017年においても九州地区を中心として、ブランドが定着しつつある関東/関西の消費地において販売数を伸ばしました。収穫量が限られているため、数量/期間限定販売となる「赤霧島(ムラサキマサリ原料)」や「茜霧島(タマアカネ原料)」の生産量が増えたことも売上高増加の要因となっています。

2位. 三和酒類株式会社 売上高404億8,200万円(前年比2.6%減)
同じく6年連続で2位を維持しているのが「下町のナポレオン」の愛称で知られる「いいちこ」シリーズを主体に、地元大分産麦を使用した「西の星」ブランドを展開する三和酒類株式会社です。関東/関西/中部など首都圏をはじめ、北米やアジアなど世界各国/地域に販路を構築しており、本格焼酎の「いいちこ空山独酌」シリーズに米焼酎を追加するなど、消費者のニーズ多様化への対応を図っています。

3位. オエノングループ 売上高396憶3,100万円(前年比0.5%増)
オエノンホールディングスでは傘下の合同酒精株式会社、福徳長酒類株式会社、秋田県醗酵工業株式会社の3社体制で焼酎造りを行っており、10年ぶりにランキングに復帰しています。しそ焼酎の「鍛高譚(たんたかたん)」をはじめ本格焼酎の「博多の華」シリーズ、北海道において大きなシェアを誇る甲類焼酎「ビッグマン」シリーズなど多様なラインナップを展開しています。

以下の表は2017年 焼酎メーカー売上高ランキング上位20社になります。

順位 前年 企業名 主力ブランド 売上高
(百万円)
前年度比
(%)

1

1

霧島酒造

黒霧島、白霧島、赤霧島、吉助

68,251

4.9

2

2

三和酒類

いいちこ、西の星

46,482

-2.6

3

-

オエノングループ

博多の星、ビッグマン

39631

0.5

4

3

雲海酒造

日向木挽、雲海、いいとも

16994

3.5

5

4

二階堂酒造

大分麦焼酎二階堂

15500

-3.1

6

6

濱田酒造

海童、薩摩富士

13297

-3.2

7

5

薩摩酒造

さつま白波、黒白波

11800

-9.2

8

7

若松酒造

薩摩一、わか松

7481

0.9

9

8

高橋酒造

白岳

6997

-4.4

10

9

本坊酒造

桜島

6872

-4.8

11

10

美峰酒造

司、上州むぎ焼酎

5567

-4.1

12

11

大口酒造

伊佐錦、黒伊佐錦

5328

-0.3

13

13

宮崎本店

キンミヤ焼酎

4768

11.8

14

15

鷹正宗

ばっかい、ごりょうさん

4277

5.0

15

14

小正醸造

さつま小鶴、小鶴くろ

4078

-1.7

焼酎業界は全体的に市場縮小傾向にありますが、清酒同様に日本独自の酒ブランドとして世界に進出することが期待されています。

以上、酒造業ランキングをご紹介しました。

酒造業界におけるランキングを確認すると全体的な売上は横ばい傾向ながら、各社とも諸経費削減などにより利益水準を安定させながら、次の一手を講じている状態になります。

国内市場をターゲットにしている場合には、競争が激化していることに加えて財務上における変動要素が小さく業況の好転は見受けられない状態です。そのため、生き残りをかけて業容拡大や海外展開を加速することで売上拡大、利益確保に邁進する様子が見受けられます。

出典:

清酒メーカーの経営実態調査 海外需要増加も「増収」企業は 3 年ぶり減少~ 2016 年度の清酒メーカートップは「白鶴酒造」、8 位の「旭酒造」は前年度比 6 割超の大幅増収 ~(https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p171204.pdf

焼酎メーカー売上高ランキング(2017 年)霧島酒造が6年連続でトップ ~ 上位50 社のうち「減収」が29 社、業界の苦境が鮮明に ~(https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/s180802_80.pdf

酒造業のための経営指針ガイド

RECENT POST「酒造業と経営」の最新記事


酒造業のランキング
" ); }); } }); var prev = 0; var $social_nav = $('.social-blog').first(); $(window).on('scroll', function() { var scrollTop = $(window).scrollTop(); if($(window).width() ($(document).height() - 67)) { $social_nav.addClass('hide-bt'); } else { $social_nav.toggleClass('hide-bt', scrollTop
'; if(tableOfContentsShowTop) { $('#hs_cos_wrapper_post_body').prepend(res); } else { if($('.Blog-Detail .blog-section .post-body h2').first().prev().length > 0) { $('.Blog-Detail .blog-section .post-body h2').first().prev().after(res); } else { $('#hs_cos_wrapper_post_body').prepend(res); } } bindAnchorLinkClickEvent(); } }); function bindAnchorLinkClickEvent() { $('#toc-box a[href^="#"]').on('click', e => { let target = e.target.hash.slice(1) let headerOffset = -80 let $ele = $(`#${target}`) if($ele.length) { e.preventDefault() let offset = $ele.offset().top + headerOffset - 40 $('html, body').animate({ scrollTop: `${offset}px` }, 400) if(target.slice(0, 6) != 'block-' && 'pushState' in history) { history.pushState({}, '', e.target.href) } } }) }